今節のバイエルン・第24節

今節のバイエルン・第24節
	今節、0-6とバイエルンの圧倒的リードで迎えた試合終盤、アウェイ席のバイエルンサポーターがSAP創始者兼ホッフェンハイムの実質的オーナー、ディートマー・ホップ氏に対する侮辱的なバナーを掲げたことで試合が中断、ラスト10分強は戻ってきた選手たちが試合せずボール回しをして終了するという異例の展開となりました。

ドイツ国内において、投資家や大企業の資金が入る事で個人または一企業が実質的オーナーとなる形のクラブを嫌うサッカーファンの多さは中継の中でも鈴木良平さんはじめ多くの方からずっと言及され続けてきた事で、ホッフェンハイム、レヴァークーゼン、ヴォルフスブルク、ライプツィヒらに対する辛辣さは良平さんが下田さんの対談動画の中で「いくらいいサッカーをしても、ライプツィヒをドイツ国民が受け入れる事はない」と断言されているほどでした。
今回の侮辱バナー騒動の標的とホップ氏についても語ってくださっているので未見の方はどうぞ。

参考動画:「大混戦ブンデス!ボルシアMG?ライプツィヒ? 一体どこが強いの!?」
今節は、バイエルンにとって非常に大切な試合でした。 これまでほとんど休みもせずにチームの得点の大部分を決めてきたレヴァンドフスキの一か月離脱を受け、誰がその穴を埋めるのか、埋められるのかという不安の中で抜擢されたティーンエイジャー、ザークツィーの活躍もあって開始15分で3点、前半だけで4点、62分で6点を取る圧倒的優位ななかで迎えた終盤に騒動が起きたわけです。 単純に1視聴者として、ひいきのチームの圧勝を楽しく見ていたのが急に中断されてああいった終わり方をした事には不満しかありません。 0-6という内容は既に文句のつけようのない内容で、ホッフェンハイムには気の毒ですがまだゴールを奪える余地も確かにあり、ツイッターにも書きましたが好調なチーム内でいまいち乗り切れていなかったコウチーニョがもう1点取ればハットトリック、今回のゴールで自身キャリアハイとなるリーグ戦11ゴールに達した絶好調ニャブリがそれを更新する可能性もあり、代役を任されて素晴らしい結果を出したザークツィーもまだまだ点を取れそうな雰囲気がありました。そして何より、もう1点取れば今季リーグ戦最多得点、もう2点取れれば今季最多得点というのを成し遂げられた事になります。 6点差でも十分という見方も可能ですし最多得点がどうとかなんてのは些細な事かもしれませんが、レヴァンドフスキ抜きでそれをやるという事は世間に向け「レヴァンドフスキに頼るだけのチームではない」「エース不在を乗り越えられる」という所信表明がよりいっそう強烈なものとなったはずで、同時にチームは大丈夫だから安心して治療に臨んで欲しいというレヴァンドフスキに対するメッセージにも更に重みが出たことと思います。 その可能性を妨害するような行為がバイエルンサポーターの席から出てしまったのが個人的には残念でなりません(未確認ですが、本当にバイエルンのサポーターグループか怪しいという説も出ているようです)。逆に5点差で終わっていたとしても、いつも通りの試合終了だったなら選手たちもとても気持ちよく次の試合に向けた準備を始められたのではないでしょうか。 それが、最終的には選手たちの意思で団結を示して終わる形になったとはいえ、後味が良かったはずもないと思います。監督やお偉方、チアゴもアラバも相当怒ってましたし。素晴らしかった試合内容はあまり語られることなく、一部の人間の暴挙によって人々の記憶と記録に残る事になってしまうのかもしれません。 この手の意思表明の皮をかぶった侮辱行為…というよりは単に目立ちたいだけなのか良く解りませんが、先日ドルトムントやグラードバッハにDFBから厳しい処罰が下ったことで「このタイミングでやればより話題になる」と踏んだのでしょうか。バイエルンにもそれなりの裁定が下る事になるはずで、最悪ポイント剥奪の可能性も…もしそうなったらとんでもない話です。 というか、この一件が大きく報道された事で更に味を占めて、特定のチームを貶めたり試合を妨害する目的でファンを装って同じ事をする人間が増える可能性もありますよね…ただでさえウイルスやらで大変なのに、リーグの運営に余計な負荷がさらにかかってしまう事にもなりかねません。 どうやら彼らはSNSで自分たちの行為を正当化する声明を出しているようですが、本気ならもっと世間の共感を集められる形でやるべきですし、そもそも試合がちゃんと見れないのでは本末転倒もいいとこです。彼らはサッカーファンではありません。 …とにかく、今節はせっかくのいい試合を台無しにされてしまったので長くなってしまいました。僕のpixivにも英語でチームを心配するコメントが来ていて、みんなやっぱり気にしているんだなというのをリアルに感じたりもしています。 まあ、選手たちはプロなのですぐ気持ちを切り替えてシャルケ戦に向かってくれるはずです。 今回、僕はエース不在でどうしよう、なんて少し不安に思ってましたがそんなメンタリティの人がバイエルンの選手に居る訳がなかった!という結果でしたね。 次の1トップは誰なのか、それを考えるのも楽しみになってきました。 今のバイエルンなら多分やってくれます。

報告する

コメント

  1. このペライチ・マンガにコメントしよう!

コメントするためには、 ログイン してください。

関連記事一覧